KITZボールバルブの種類と特徴|600型・400型・800型の違いを解説

KITZは、幅広い用途に対応するボールバルブを提供しており、その中でも600型・400型・800型は、特に産業用途で広く利用されています。これらのモデルは、耐圧性能や使用環境の違いに応じて設計されており、適切なバルブを選択することが、配管システムの安全性と効率性を確保する上で重要です。

本章では、それぞれの型番の特徴や違いについて詳しく解説します。


400型ボールバルブの特徴

400型は、一般的な産業用途に向けたボールバルブであり、耐久性とコストパフォーマンスに優れています。

主な特徴

  • 中圧向けの設計:主にクラス150(JIS 10K相当)の圧力環境で使用されます。
  • 鋳鉄製・ステンレス製の選択肢:使用環境に応じて異なる素材のバルブを選択できます。
  • 一般流体用:水、空気、油など、標準的な流体制御に適しています。

主な用途

  • 建築設備(冷暖房・給排水設備)
  • 一般工業プラント
  • 化学薬品の供給ライン(耐薬品性のある材質の場合)

400型は、比較的低コストで導入できるため、汎用的な用途で採用されることが多いモデルです。


600型ボールバルブの特徴

600型は、より高い圧力条件に対応できるように設計された中圧・高圧対応のボールバルブです。

主な特徴

  • クラス300(JIS 20K相当)の耐圧性能を持ち、より高圧な流体制御が可能
  • 強靭な構造設計により、過酷な使用環境でも安定した性能を発揮
  • シール性能が向上し、漏れを最小限に抑えた設計

主な用途

  • 高圧ガス供給ライン
  • 高温流体の制御(スチームラインなど)
  • 高圧空気・油圧システム

600型は、標準的なボールバルブよりも強度が求められる環境で使用されることが多く、特に圧力管理が厳しい産業分野で重宝されています。


800型ボールバルブの特徴

800型は、さらに高い圧力に耐えられるように設計されたバルブであり、特に高圧用途での使用が推奨されます。

主な特徴

  • クラス600(JIS 30K相当)の高耐圧仕様
  • 耐熱性・耐薬品性に優れた材料を採用し、過酷な環境でも安定した性能を発揮
  • 精密な加工技術によりシール性が向上し、高圧環境下でも漏れのリスクを低減

主な用途

  • 石油・ガス業界の高圧配管
  • 高圧スチームや化学薬品ライン
  • 過酷な環境での産業プラント

800型は、特に圧力が高い環境での使用を想定しているため、一般的な産業用途にはあまり用いられません。しかし、石油・ガス業界や特殊な化学プラントなどでは、その優れた耐圧性能が必要不可欠です。


600型・400型・800型の違いの比較表

型番主な用途耐圧性能主な材質特徴
400型一般産業用途、建築設備クラス150(JIS 10K相当)鋳鉄・ステンレスコストパフォーマンスが高く、汎用性に優れる
600型高圧ガス・油圧・スチームクラス300(JIS 20K相当)ステンレス・合金鋼高圧環境でも安定した性能を発揮
800型石油・ガス・化学プラントクラス600(JIS 30K相当)ステンレス・特殊合金高耐圧・高温環境向けの最上位モデル

どの型を選ぶべきか?用途別の選定ポイント

ボールバルブを選定する際には、使用する流体の種類や圧力、温度条件を考慮する必要があります。

  • 一般的な流体制御なら400型
  • 中圧環境や耐久性を重視するなら600型
  • 高圧・高温環境なら800型

特に、誤った型を選ぶと耐圧性能を超えてしまい、配管事故の原因となる可能性があるため、慎重な選定が求められます。

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