TLV BT3N-10は、TLV(テイエルブイ)のバイパスブロートラップ「BT3N」のうち、オリフィスNo.10(最高使用圧力1.0MPaG)の型式です。フリーフロート式のスチームトラップの上部に、手動のバイパス弁(ボールバルブ)を一体化した製品で、呼び径は15A・20A・25Aの3サイズです。
この記事では、型番「BT3N-10」で交換品や仕様をお探しの方向けに、BT3Nの仕組み・仕様・サイズ別の面間を、メーカーカタログの数値をもとにまとめました。15A・20Aは面間が約175mm、25Aは145mmと、サイズによって面間の考え方が異なる点に注意が必要です。
TLV BT3Nとは?特長と用途
通常、スチームトラップの横にはバイパス配管とバイパス弁を設けますが、BT3Nはそのバイパス弁をトラップ本体に組み込んでいます。TLVのカタログでは、次の特長が挙げられています。
- フリーフロート・スチームトラップの上部に手動バイパス弁を一体化
- バイパス弁には蒸気専用の高シールボールバルブを採用
- トラップ部は高精度研磨フロートの3点支持機構でシール性を向上
- 手動バイパス弁の操作でスタートアップ時間の短縮や、ストレーナー部のスケールを二次側へブローできる
用途は、立ち上げ時に大量のドレンが発生しやすい蒸気主管・一般装置・暖房・空調・タンクヒーティングなどです。
バイパス弁の使い方
- ハンドルを配管と直角にすると、内蔵のバイパス弁が閉じ、スチームトラップとして働きます(通常運転)。
- ハンドルを配管と平行にすると、バイパス弁が開き、バイパスブロー(ドレンやスケールの吹き出し)ができます。
カタログでは、内蔵のバイパス弁には入口・出口の止め弁(ストップバルブ)の役目はないため、メンテナンス用に入口・出口へ別途ストップバルブを設けることが勧められています。また、ハンドルやUナットを取り外すとグランド部のシール性が損なわれるため、取り外さないよう注意書きがあります。
TLV BT3N-10の仕様
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 形式 | フリーフロート式+手動バイパス弁(ボールバルブ)一体型 |
| オリフィスNo. | 10(ほかにNo.5=最高0.5MPaGがあります) |
| 接続 | ねじ込み Rc(PT) |
| 呼び径 | 15A・20A・25A |
| 本体材質 | ねずみ鋳鉄 FC250 |
| 最高使用圧力(PMO) | 1.0MPaG |
| 最高作動圧力差(ΔPMX) | 1.0MPa |
| 最高使用温度(TMO) | 185℃ |
| 使用可能流体 | 蒸気 |
| スクリーン | φ1穴ピッチ1.5千鳥配列打ち抜き板(目の大きさは18メッシュ相当) |
| ボールバルブ弁口径/Cv値 | φ10mm/5.6 |
最高使用温度が185℃で、A3N・J3X(220℃)より低い点にご注意ください。また、最高作動圧力差を超えて使用すると排出不能(フンヅマリ)になるため、カタログで絶対に避けるよう注意されています。
BT3N-10のサイズ別 面間
| 型番・面間 | 面間の考え方 |
|---|---|
| BT3N-10-15A L=約175mm |
同梱のねじ込みブッシングを入口・出口に取り付けた寸法 |
| BT3N-10-20A L=約175mm |
同上(15A・20Aは同じ面間) |
| BT3N-10-25A L=145mm |
ブッシングなし(カタログの寸法図:高さ約186mm・幅約93mm・質量3.6kg) |
型番をクリックすると各サイズの商品ページへ移動します。寸法はTLVのカタログによります。カタログでは、呼び径15・20はブッシングを同封しており、入口・出口に取り付けると面間が約175mmになると記載されています。
選定と取り付けのポイント
- 選定の際は1.5倍以上の安全率をとります(カタログの注記)。
- 使用圧力(トラップ入口と出口の圧力差)が、オリフィスNo.10の上限1.0MPaを超えないことを確認します。
- 入口・出口には、別途ストップバルブを設けます(上記のとおり、内蔵のバイパス弁は止め弁を兼ねません)。
- 本体の矢印をドレンの流れ方向に合わせて取り付けます。取付姿勢は、製品付属の取扱説明書の指定に従ってください。
- 交換手順は「スチームトラップの交換方法と取り付け手順」で図解しています。
カタログには、ドレンプラグ・凍結防止弁(NF6)、NPTねじ(25Aのみ)、ねじ込みフランジでのフランジ対応などのオプションも掲載されています。標準以外の仕様は価格・納期が異なりますので、お問い合わせください。
よくある質問
Q. BT3N-10-15Aと20Aの面間が同じなのはなぜですか?
A. 15A・20Aは、入口・出口にねじ込みブッシング(同梱)を取り付けて配管につなぐ仕様のためです。カタログでは、ブッシングを付けた状態の面間はどちらも約175mmと記載されています。
Q. バイパス弁を開けたままにするとどうなりますか?
A. バイパス弁が開いている間は、トラップを通らずに蒸気とドレンが二次側へ流れます。ブローが終わったら、ハンドルを配管と直角の位置に戻してください。
Q. 在庫や納期、まとめて購入する場合の見積もりは?
A. お電話(0545-61-5948)またはお問い合わせ・お見積もりフォームから、型番・サイズ・数量をお知らせください。
この記事で紹介した商品
今お使いのスチームトラップの銘板(型式・オリフィスNo.・呼び径が書かれたプレート)の写真をお送りいただければ、交換品の選定をお手伝いします。お問い合わせ・お見積もりフォーム、またはお電話(0545-61-5948)でお気軽にご相談ください。
読んだあとは、商品選びへ。
呼び径・接続方式・流体・圧力・温度をご確認ください。交換品や仕様に迷ったら、お問い合わせください。

